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2013年12月16日

【教員採用】文部科学省:平成24年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果(2)

こんばんは。東京アカデミー東京校の福田ですわーい(嬉しい顔)

今日は、12月12日(木)のブログ記事の続きをお届けします。

前回は「平成24年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果」のデータの概要について、ご紹介しました(まだ読まれていない方は、先にその記事をお読みください)。

数値も大事ですが、調査における「いじめの定義」の変遷も押さえておきましょう。

平成5年度までは、「1)自分より弱いものに対して一方的に、2)身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、3相手が深刻な苦痛を感じているものであって、学校としてその事実(関係児童生徒、いじめの内容等)を確認しているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わない」でした。

「学校としてその事実を確認しているもの」だけという定義には、批判もありました。

平成6年度〜平成17年度の調査では、「1)自分より弱いものに対して一方的に、2)身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、3)相手が深刻な苦痛を感じているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わない」となりました。

平成5年度までも同様ですが、定義の「自分より弱いものに対して」という点についても、現実には「リーダー的な児童生徒、成績優秀な児童生徒、目立つ児童生徒」であっても、ある日突然いじめの対象になることもある(つまり、誰でもイジメのターゲットになりうる)という視点が欠けていました。

平成18年度からは、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的・物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わない」となっています。

ちなみに、いじめ防止対策推進法では、「児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該対象となった児童等が身心の苦痛を感じているものをいう」と定義されました。

朝日新聞の記事によると、今回の調査の結果について、文科省の担当者は「いじめ自体の増加というより、学校が確認に努め、実態に近づいたのでは」との見解です(その通りでしょう)。また、都道府県別の認知件数では、31の自治体で前年度の2倍を超えたそうです。全国最多は鹿児島県の3万2167件で、前年度の81倍。京都府、奈良県、和歌山県も前年度の20倍超えです。


さらに、朝日新聞や産経新聞の報道を総合すると・・・。

鹿児島県では、2012年度から学校ごとの独自アンケートではなく、いじめの具体例を記した全校統一アンケートに切り替えたそうです。

自分自身へのいじめについて「冷やかし・悪口」「仲間はずれ・無視」など9項目を示し、「今も続いている」「あったが今はない」「ない」のいずれかに○をつけて回答する無記名式のアンケートで、「ない」以外をいじめの件数として数えたとのこと。

鹿児島県教委は「いじめの早期発見こそ良い学校の証と考え、児童生徒が軽微な事案でも訴えやすい環境をつくっている」「いじめの発生件数が増えたのではなく、これまで非認知だった軽微な事案まで把握できた」と述べています。

一方、認知件数が全国最少の207件の佐賀県では、アンケートでいじめの疑いがあった場合、複数の教員による調査委員会で被害を受けた子どもの聞き取り調査を行い、いじめかどうかを判断するそうです。

佐賀県教委は「芽の段階で解決策を探ることができる」「いじめかどうかは、教師が責任をもって判断すべき」「何でもいじめに含めてしまえば、深刻ないじめに重点的に対処できなくなる恐れもある」としていますが、産経新聞では国立教育政策研究所・滝充総括研究官が「どの学校、どのクラスでも何らかの問題を抱えており、1千人あたり166件と回答した鹿児島の数字が実態に近いのではないか。いじめの大多数はささいなことだが、放置すれば重大な問題につながりかねない。軽微ないじめこそ積極的に認知し、解消率を高めていくべきだ」と述べておられます。

いじめ判断、軽微な事案で各県温度差「放置すれば重大な問題に」(Yahoo!ニュース・産経新聞)

で、これも朝日新聞に掲載されていたのですが、横浜市教委は児童生徒のコミュニケーション能力をクラスごとに図表化し、パソコン画面で一覧できるソフトを開発、2013年度に市内の小中学校などに導入したそうです。

図の縦軸には「自己表現」がうまくできるかどうか、横軸には「他者への配慮」ができるかどうかが示され、両方得意な児童生徒ほど画面の右上、両方苦手な児童生徒ほど画面左下に配置されることになります。情報は教職員だけで共有され、いじめに巻き込まれやすく支援が必要な児童生徒が一目でわかるとか。


様々な人間が集団生活する以上、ひょっとしたら『いじめゼロ』は不可能かもしれません。しかし、いじめで苦しむ人がいる以上、諦めることは許されません。様々な取り組みを粘り強く続けることが必要だと思います。

最後に、関東・関西各地の状況を報じたニュースへのリンクを貼っておきます(大阪府はありませんでした・・・)。教員採用試験受験生の皆さんは、自分が志望する都道府県の状況も確認しておきましょう。

東京都:いじめ認知 過去最多 1万1604件(東京新聞)
神奈川県:いじめ認知61%増、県内公立学校12年度(神奈川新聞)
千葉県:いじめ 2.8倍の2万1000件(読売新聞)
埼玉県:いじめ認知数2.3倍 取り組み強化で把握数増(東京新聞)
茨城県:県内いじめ過去最多 12年度認知件数(茨城新聞)
栃木県:いじめ認知 栃木県内は2倍超2345件 24年度公立校(MSN産経ニュース)
群馬県:24年度 県内の公立小中高 いじめ認知3割増 1531件(MSN産経ニュース)
滋賀県:いじめ認知件数855件 県内でも過去最多(中日新聞)
京都府:いじめ府内9575件 暴力行為が低年齢化 昨年度(読売新聞)
兵庫県:いじめ認知3.46倍3351件 12年度県内公立校(読売新聞)
和歌山県:いじめ認知件数大幅増 県内24年度調査(わかやま新報)
奈良県:県内いじめ認知件数7532件 24年度、文科省など調査(MSN産経ニュース)


posted by 東京アカデミー東京校 at 19:26| 東京 ☀| 教員採用試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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